أو と أم の違い

以前から「أو」と「أم」の違いをまとめたいと思いつつも、実現できていなかったので、この週末を利用してまとめました。
まとめる上で利用した参考文献等は以下のとおりです。
・「アラビア語入門」池田修著(岩波書店)
・「The Connectors in Modern Standard Arabic」Nariman AL-Warraki他著(American University in Cairo)
・「Modern Written Arabic」Elsaid Badawi他著(Routledge)
・アラビア語ネット上の「أو」と「أم」の違いの説明のサイト等

一言で言うと、疑問文では、「أم」は二者択一の場合に使われ、質問者は二者のいずれかになるかが分かっているのに対し、「أو」は二者以外の場合の可能性もあり得るということかと思います。

例えば、「أظنك تريد الخبز أو الماء」は「私はあなたがパンや水を欲していると思っている」という意味ですが、パンか水の二者択一ではありません。パンかもしれない、水かもしれない、そうでないかもしれないという意味合いになります。これが二者択一(パンか水か)とするには
أو」ではなく、「أم」を使うということになります。

中級辞書の次期バージョンで様々な用例と共にまとめていますので、ご覧頂ければと思います。

استعرض

昔から、どうもこの「استعرض」という動詞の意味が分かりにくく苦手意識があるのですが、
最近、「الهدايا الثمينة ... هل هي من أجل الاستعراض؟」という見出しを見て、更にこの動詞の意味するところが分からなくなりました。

色々と調べると、「استعرض」には、「見せびらかす」、「見栄を張る」という意味もあることが分かりました。

上記見出しは、「その高価なプレゼント...それらは見栄のためなのか?」という意味のようです。
次期中級辞書バージョンで「استعرض」の訳語を改訂しておきたいと思います。

中級辞書Ver.5.44のアップロード

- アラビア語-日本語電子辞書データ 更新報告 -

書名:中級辞書Ver.5.44

登録語彙数:54,400語

辞書の説明:Ver.5.42から新規に200語の追加、約20語の既登録語の訂正の実施。

特記事項:特になし。

ثنائي كوميدي

いくつかの日本語-アラビア語辞書を見ると、「漫才師(お笑いコンビ)」のアラビア語訳が色々と載っているのですが、どうもしっくりきません。
こういうときは、やはりGoogleアラビア語で探してみるに限ります。

結果は「ثنائي كوميدي」が適切な訳ではないかと思われました。

Googleアラビア語で「ثنائي كوميدي」を検索すると、トップページでこういうウィキペディアのサイトが出てきます。

アラブの若者はアニメ等から日本語に興味を持つ人が多く、まず音声から日本語に入るので、日本語会話に達者な若者が意外に多いことに驚かされたことがありました。「ダウンタウン」のお笑いを楽しんでいるアラブの若者は結構多いのかもしれません。

因みに、漫才は「كوميديا ثنائية」という訳で良いかと思いますが、
كوميديا 」は女性名詞であることに気をつけておきましょう。

アラビア語の数詞

アラビア語学習者にとっての関門の一つは複雑な数詞をマスターすることになると思いますが、数の入った表現を使う時に数詞の規則を忘れていたりして、戸惑うことが多いです。

改めて本辞書に収録されている数の表現をチェックすると、「1万」や
「2万」という表現で誤っている箇所がありましたので、訂正しておきました。

ところで、「2万円」はアラビア語でどう表記されるでしょうか?
因みに、「2万」は「عشرون ألفا」(主格)となります。これに円の「ين」を付けるということですが、きちんと母音符号も振って書くとなるとなかなか難しいものです。

طرف

この「طرف」には動詞、名詞で色々な意味があります。
Ⅰ形の動詞で「ちらっと見る、一瞥する」などという訳語を入れていましたが、これは誤りですので、訂正しておきました。何か勘違いをしていたようです。

طرف」のⅠ形動詞の意味は、「(目を目的語にして)瞬く、まばたく、まばたきする、目をぱちくりさせる」が無難な訳ではないかと思います。なお、Ⅰ形には全く違う意味もあります。

ついでに、「طرفة」を含む表現などもまとめ直しておきました。

كاس , لبق

昔、「女性の品格」や「親の品格」という本が流行ったことがありましたが、「品格」にぴったり来るアラビア語は何だろうかと、某日本語-アラビア語ネット辞書を検索すると、「وقار، هيبة، مهابة」などがヒットしましたが、いずれも「品格」に相当するアラビア語訳としては無理があるように思いました。

そこで、ついでに、「品位」というアラビア語を検索したら、
كياسة」と「لباقة」がヒットしました。いずれの語も中級辞書には既登録語ですが、元の動詞の「كاس」や「لبق」の本来的な意味がよく分からなかったので、アラビア語を母国語とする人に聞いてみました。

その結果は、次の通りです。
كاس」:この語は、エジプトのアンミーヤでよく使われる「كويس」の語源ということですが、本来的には、行動において人とぶつからないようにさっと身をかわしたりするのが上手であるという意味らしいので、本辞書では、
【動】[u](行動、反応等での間の取り方やとっさの判断において)うまい、上手である、賢い、賢明である、利口である、分別がある、良識的である
というような訳語に変えることとしました。

لبق」:この語は、言葉のやりとりにおいて上手であるという意味だとのことでしたので、本辞書では、
【動】[u](会話、対話、交渉等言葉のやりとりにおいて穏やかに品良く進める上で)うまい、上手である、そつがない、気が利く、転機が利く、如才ない、手落ちがない、外交的である、人当たりがよい、洗練されている
というような訳語に変えることとしました。

これらの動詞の基本的意味は、「うまい」や「上手である」ということになり、そのうまさや上手さには若干の品位も含まれているとは思いますが、それら動詞の動名詞である「كياسة」や「لباقة」から「品位」の訳語を導き出すにはやや無理があるのではないかと思います。


中級辞書Ver.5.42のアップロード

- アラビア語-日本語電子辞書データ 更新報告 -

書名:中級辞書Ver.5.42

登録語彙数:54,200語

辞書の説明:Ver.5.40から新規に200語の追加、約30語の既登録語の訂正の実施。

特記事項:特になし。

二カ国語の同時学習

アラビア語のように英語以外の言語を学ぶ人の大半は、英語も学んでいるのではないかと思います。
二カ国語を同時にバランス良く学んでいくのはなかなか難しいものだと痛感します。

「インタースクール」の夏期講座で「国際問題の英語」というコースに週末通いましたが、読解力、聴解力、語彙力、ディクテーション、所見リスニングと盛りだくさんの授業内容であったため、約1ヶ月間は授業の準備に相当の時間を費やし、英語漬けになっていました。

日本で勤務中には、英語力の補強のために「インタースクール」の短期講座には何回か参加してきていますが、参加する度に、英語学習のこつについて大きな収穫があります。

ということで、暫くアラビア語から全く離れざるを得ませんでしたが、今日から辞書の編集を再開しました。

「インタースクール」で行っているような授業内容のアラビア語版があれば、アラビア語の能力は相当向上するように思いました。


多分、恐らく

 「عسى」、「لعل」、「قد يفعل」、「ربما」等は、「多分」や「恐らく」という意味で使うことの出来る副詞や動詞等ですが、これらの中で可能性が高い順序はどうなるのかという話をアラビア語を母国語とする人としてみました。
 結果は、いずれにおいても意味には大差はないであろうとのことでした。
 恐らく....。